週刊大阪日日新聞

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2022/6/11

そうやったんや! 畑山博史のわかるニュース

本の売れない時代≠ノ30万部の大ヒットの理由

和田秀樹 著 「80歳の壁」

 高齢者医療専門家で精神科医の和田秀樹さん(62)が3月に出した新刊文庫本「80歳の壁」(幻冬舎文庫、990円)が30万部を超すベストセラーになり、Amazon書籍総合ランキングで1位となった。題名の意味は「人生100年時代と言われ日本人の平均寿命は男性81・64歳、女性87・74歳、平均84・3歳と世界一。しかし日常生活を普通に送れる健康寿命≠ヘ男性72・68歳。女性75・38歳と80歳に届いていない。どうすれば『80歳の壁』を超え、元気で長生きできるのか?」というものだ。

 私は年男72歳でまさにこの年回り。すでにこの本は読んだ。5月20日のABCテレビ「羽鳥慎一モーニングショー」にも和田医師が出演し、内容を詳しく説明をされた。他人ごとでなく、当事者として「80歳の壁」問題を考えてみた。

 和田医師は「コロナの自粛期間で家に籠るうちに足腰が弱り、脳への刺激も減って心身とも衰えてしまった人が目立つ。日本人の平均寿命は年々延びたが、実際には80歳目前に寝たきりや要介護になる人が増えてくる。その壁を越えるか越えないか? 一つ一つの選択が結果へとつながってくる」と指摘する。

 私自身は幼い頃からスポーツが得意。最盛期は身長180cm、体重120キロを超え、アマチュア相撲五段。今も日本学生相撲連盟副理事長として現役選手を指導している。鳥取県体育協会体育指導員の資格を持ち、ストレッチング法などもマスターするアスリートの一端だ。ただし体は若い頃に酷使しすぎたせいで頸椎(けいつい)、脊椎、腰椎をはじめ、両膝などに40歳前後から次々と異常をきたし、痛みやしびれと戦っている。3年前に脊椎管狭窄症切開手術、昨春には右膝を人工関節に置換した。それでも、毎日会社に出て日常生活を送ることができている。結果として、和田医師の奨励する内容と、私自身の経験は確かに重なる部分が多く、共感する。

 中高年を迎えたら自分なりの健康維持法を意識しないと元気に過ごせない。ボーッとしていてはどんどん衰える。和田医師の助言を紹介しながら、読者にも健康寿命≠少しでも伸ばしていただくことを助言しよう。

 今回は高齢者に読んで頂きたいのではなく、これから年を取る中年の皆さんと、お年寄りの親や親戚などを身近に持つ若い方へのヒントとしてほしい。

50代 前頭葉の老化が始まる
日常生活で刺激を意識

 80歳近くになってから急に慌てても遅い。50代ぐらいからの助走が大事。和田医師によると「50代は前頭葉の老化が始まる世代」だそうだ。そういえば、最近「分別のあるはずの中年がキレやすくなった」という嘆きを聞く。脳の表面の4割を占める前頭葉は思考力、判断力、集中力をつかさどる司令塔で、老化し萎縮が始まると「意欲や創造力が減退。感情コントロールが利かなくなる」とされる。少しでも萎縮を遅らせるには、慣れた道順を変えたり、知らない店に飛び込んだりして、日常生活からの刺激を積極的に受けることで脳は活性化するという。

60代 喪失の時期
収入減っても仕事を続ける

 続く60代は「喪失の時期」と定義。人生サイクルでは子ども世代の独立や親世代の死、仕事からの離脱が相次ぐ時期。心が空っぽになる「空の巣症候群」に襲われ、喪失感にもさいなまれる。

 「やることがないなぁ」「新しい事は面倒くさいなぁ」と引きこもっていると精神的に一気に老いてしまう。和田医師は「収入が少なくなっても仕事は続けた方がよい」とアドバイス。

 私の場合は、65歳で新日本海新聞社の役員を退任したが、引き続き一記者として現場での取材執筆活動を現在まで続けさせてもらったのがプラスに作用している。


▲中高年女性をメインに『人生最後の日まで自分の足で歩く』をテーマに行われているバレエ・ストレッチ
70代 衰え一気に
肉を食べコレステロールを高める

 70代は和田医師によると「いろいろな物が一気に衰える。積極的に肉を食べ、コレステロールと男性ホルモンを高め、免疫力と意欲を高めよう」とのアドバイスだ。

 コレステロールは何かと悪玉扱いされるが、同医師は「日本は米国とは食生活と疾病構造が異なる」そうで、「コレステロールは免疫力を高め、がんになりにくくするから多少高くても大丈夫。男性ホルモンは積極性の源」と定義している。

 私は幼い頃から肉食が大好きで、牛・豚・鶏と何でも来い。コレステロールは確かに少し高めだが主治医から「ほかの数値が異常ないから問題ない」とお墨付きをも
らい、相変わらず肉食をせっせと続けてきたのを認められたようでうれしかった。

80代 敵はストレス
気楽に生きよう

 そしていよいよ80代。同医師は「ここまで来たらストレスが一番の敵。気楽に生きる。酒もたばこも、もう無理にやめなくてよい。酒やたばこが害になるケースならとっくに死んでいる」と説く。

 私はたばこを比較的早い時期に止め、酒はコロナで外食店での提供が止まりノンアルコール飲料を飲んで人と交歓しているうち、いつの間にか自然にやめてしまった。もともと仕事でストレスを感じず、大きな仕事に臨むとプレッシャーをワクワクと楽しめるタイプ。こちらも合格らしい。


▲30万部のベストセラーとなった和田秀樹著「80歳の壁」
長生きか、いきがいか

 今の日本は少子高齢化が進み、平均年齢を超えた85歳以上の男性が208万人、90歳以上の女性が192万人もいる。「人生100年時代」で100歳以上の方が8万6000人。同じ人生は誰1人としてないし、健康や幸福感に絶対的な定義は存在しない。

 人は「がん・心筋梗塞・脳出血」の三大疾病に罹(り)患しなければまず死なない。しかし、足腰が衰え歩けなくなると、活動が大きく制限されてしまう。クヨクヨと心配しながら先の余命を数えるより、今、出来る事をして今日を楽しむ方がよい。

 自分が高齢者となり、人生で関わってくれ先に逝った人々や、看取った親兄弟を思う時、明石家さんまさんのモットーではないが「生きてるだけで丸もうけ」や、と今の幸せを実感してしまう。さぁ、明日も元気に頑張ろう。

残存機能を残すヒント(残存機能維持カルタより)

【け】血圧、血糖値は下げなくていい

 高齢者になると、コレステロールを含めいろいろな数値を下げる薬を飲むことでだるくなるなど活力も失われることがある。⇒私は医師の承認をもらい自身でネット検索し、服薬量を自己責任で調整している。

【し】自動車の運転免許は返納しなくていい

 獲得した権利を簡単に手離してはいけない。高齢ドライバーだけに認知機能検査が義務付けられ「免許返納せよ」は差別。⇒私も来たるべき自動運転化時代に「返納して無免許になったら元も子もない」と確信。

【せ】性的な欲もあって当然。恥ずかしがらなくてよい

 個人差があり抑える必要はない。自分の能力や意欲を放棄しない。ただし犯罪などに走るのはダメ。⇒私も好奇心と意欲は人一倍の方だ。

【た】食べたいものは食べてよし。小太りぐらいでちょうどよし

 世界中のデータで「やや肥満な人が一番長生きする」との結果。⇒私は1日3食、朝からしっかり食べている。今も小太り。

【な】「なんとかなるさ」は幸齢者の魔法の言葉

 和田医師は高齢者を幸齢者と呼ぶ。マイナス思考に捕われそうな時に発想を変えると、脳内でドーパミンという「やる気ホルモン」が出る。⇒私は「自分ではどうにもならない」事は気にせず、クヨクヨしない性格。

【ね】眠れなかったら寝なくていい

 不眠で死ぬ人はいない。夜眠れないなら、昼寝すればいい。⇒私も賛成、悩む必要なし。

【ひ】病院は「かかりつけ医」を決めておく

 自宅に近い内科医がお勧め。大学病院より臨床経験が豊富で、トータルな視点で考えてくれる。⇒私は、目の前の患者を診ず検査データをやたらに振りかざす医者を信用しない。

【れ】「レットイットビー」で生きる

 ビートルズヒット曲の意味は「あるがままに」。自分の人生をあるがままに受け入れ、何も恐れず、何も心配しない。⇒私は亡くなった野村克也さんに人生訓を聞いた時の「何と言われようが、俺は俺だ」の言葉が好きだ。

【わ】笑う門には福来る

 大阪国際がんセンターで2017年調査したところがん患者が吉本のお笑いの舞台を鑑賞後、免疫細胞の一つNK細胞が増加。⇒私の経験だと、普段笑顔を作らない人がたまに笑うと無理しているのが表情に出て怖い。

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