週刊大阪日日新聞

大阪市(北・西・福島・中央・都島・城東・旭・鶴見区)・守口市・門真市
(社)日本ABC協会加盟紙 251,012部

2021/7/24

学生が授業で記者に挑戦 

大阪国際大学 大阪日日新聞連携企画


▲グループごとに行う記事のプレゼンテーションを熱心に聞く学生ら=大阪府守口市の大阪国際大

 大阪国際大と大阪日日新聞、週刊大阪日日新聞社が協働し、学生たちが気になった問題を自分たちで調査し、新聞記事にするプログラムを同大学の前期授業で実施した。3、4年生13人が受講している「PBL演習V」(担当教員・尾添侑太講師)で、受講生は4グループに分かれ、各グループが自分たちの選んだテーマについて取材し、記事を作成した。

 新聞離れが顕著な若者に新聞に興味を持ってもらうとともに、学生たちが主体的に大学外に情報発信する試み。選んだテーマは「今を生き抜く作家たち」「多文化共生」「コロナ禍の大学」「サードプレイスオフィス」。新型コロナウイルス禍で授業や取材に制限がある中で、学生たちは興味を持ったテーマに積極的に挑戦した。このうち「多文化共生」と「サードプレイスオフィス」の記事を紹介する。


【サードプレイスオフィス】つながりで生まれる


▲取材を受ける大阪市水道局企画課の松田光平さんと増田さん(左から)=大阪市中央区の「The DECK」のワークスペース

 木の温もりを感じることができる壁や床、卓球台にマカロンやコーヒーなどの絵がプリントした遊び心ある机。落ち着いたBGMが流れ、一面ガラス張りの窓から日の光が室内に差し込む。「職場以外で集中して働ける場所があれば」と、大阪市水道局が職場でも自宅でもない第3の勤務場所、サードプレイスオフィスとして利用するコワーキングスペース「The DECK(ザ・デッキ)」(大阪市中央区)での取り組みを紹介する。

■選択肢の一つ

 同局が働き方改革の一環として、場所・時間にとらわれない働き方を検討する中、新型コロナウイルス禍で在宅勤務が増えたが同居人がいて集中できない、自宅の机、椅子などがデスクワークに不向きといった問題が浮上。「職場以外で集中して働ける場所があれば」と取り組みをスタートさせた。「ここで働いてほしいではなく、働く場所の選択肢の一つ」と同局企画課の増田成仁さんは話す。

 サードプレイスオフィスとは、職場でもなく、自宅でもない居心地がよく働きやすい空間。同局は、大阪メトロ堺筋本町駅直結のコワーキングスペース「The DECK」と浪速区の「YOLO BASE(ヨロベース)」を利用している。

■人のつながり

▲大阪市中央区の「The DECK」のワークスペース

 サードプレイスオフィスは、在宅勤務よりも社員同士のコミュニケーションが図りやすく、不明な点はすぐに相談でき、通勤時間の短縮で労働時間外の有効活用も可能だ。仕事の中で課題が出た際に、利用している企業、自治体が対応方法をアドバイスし合う環境になれば、人と人とのつながりから新たなものが生まれる可能性もある。

 現在、局内の利用者は十数人程度で利用したくてもできない職員もいる。個人情報を扱う業務のため、書類の持ち出しは禁止されており、仕事で書類が必要な人の利用は難しい。職場設置の業務システムを使用する職員が他の場所で働くことも困難だろう。

 現在、業務のペーパーレス化、クラウドサービスの活用で対応可能か調査中で「何らかの形で職員が働きやすくなることを考えていきたい」(増田さん)としている。

取材後記

 これから働き始める私たち学生にも、「働きやすい職場環境で働きたい」と思う者は多いのではないだろうか。「自分に合った働き方という視点から企業を探すこと」ができるかもしれない。(岡龍生、眞榮城さくら、森本拓輝)


【多文化共生】実現担うのは子どもたち


▲学習サポート教室のDO─YA=クロスベイの事務所

 住民の5人に1人が外国籍で、60カ国以上から人が集まる大阪市生野区。外国人比率が都市部日本一の同区で「差別と貧困をなくし、共に生きる社会をつくる」というビジョンのもと、日本語ネイティブではない子どもたちの学習支援など「多文化共生の実現」に取り組むNPO法人「クロスベイス」(宋悟代表)の活動を紹介する。

■クロスベイス

 クロスベイスは2017年4月、大阪市生野区で発足。宋悟(ソンオ)さんは前職を早期退職後、子どもたちと接し、その子どもたちをはじめとした若い世代を通じて、地域に貢献したいと考え、同NPOを立ち上げた。宋さんは「外国籍であること、貧困であること、自分たちで変えることのできない理由で、その秘めたる可能性が奪われることは許されてはいけない」と強調。クロスベイスでは、多文化共生の実現のための「最後の砦(とりで)」を担うのは子どもたちと考えている。

■学習サポート教室 DO―YA

▲体験活動事業のDO/CO=豊中市の市立青少年自然の家わっぱる

 「そこにいれば子どもたちが勝手に育つ環境や場」をつくることを目指す、クロスベイスの活動の一つとして「学習サポート教室DO―YA」がある。

 日本語ネイティブではない家庭の子どもたちにとって、日本での勉強はハードルが高いと講師を務める金和永(キムファヨン)さんは語る。DO―YAでは、きめ細かく子どもたちに向き合うことに重きを置き、中学生の宿題・学習や高校受験の個別指導、小学4〜6年生の自学自習のサポートを行っている。

 他にも「体験活動事業DO/CO」「地域まちづくり事業」などにも貢献している。また、今後新たに「共生の砦」を作りたいと宋さんは意気込む。少子化で閉校になった御幸森小学校を、多文化のまちづくりの拠点として事業展開を進めている。

取材後記

 多文化共生政策は生野区に限ったことではなく、日本社会全体の課題でもあると改めて感じた。興味深かった点は、語られた内容だけでなく相反する2人の語り方。熱意あふれる宋さん、冷静沈着な金さん、「多文化共生の実現」という思いがなければ交わることはなかっただろう。その一歩となる活動として、居場所づくりをはじめとしたさまざまな事業展開を経て、今のクロスベイスがある。国籍だけでなく、性別や性格が違っても、それを認め「ともにいる」ことでこれからの多文化共生の基盤となり得るのではないだろうか。(村上琴、松岡佐奈、楊新宇)

■2025年大阪・関西万博 再生医療など近未来医療展示 大阪パビリオン概要発表

■「大阪公立大」 認可を報告 世界大学ランク200位以内を

■聖徳太子没後1400年 壮大な事業 100年前に思い

■大阪10月から最低賃金 28円上げ992円に 中小企業に支援策利用を呼びかけ

■アートに囲まれバスケ アメリカ村にコート完成

■「チーム往診」立ち上げ 府と医師会が連携

■全国選抜小学生プログラミング大会 2021大阪大会の挑戦者募集

■軍艦島で理想の町♀wぶ 鶴見南小の教諭が教材開発

■悪天候重なり7月は苦戦 コロナ禍の献血

■親子で野球グラブ作り 三井アウトレットパークと本紙が共催イベント

■QRコードで接近情報確認 大阪シティバス全停留所

■秀吉が演じた能を再現 5演目、12月まで毎月上演

■本紙記者がお金≠フ授業 会計ソフト最大手「弥生」社員に親子セミナー

■大阪でも運用開始 「抗体カクテル療法」とは?

■全国学力テストの結果公表 [国語] 読むこと [算数 数学] 図形に課題

■コロナ禍も 正月楽しく 高島屋、来年のおせち発表

■Honeys(ハニーズ) イオンモール大日2階に移転オープン リーズナブルでかわいい秋物を先取り♪


週刊大阪日日新聞
最新号
毎月第2・第4土曜発刊
「大阪日日新聞」
電子版
電子版の詳細はこちら
アップルストア グーグルプレイ
日日チャンネル【Gotoキャンペーン編】/「宿泊」「ステーキ食べ放題」「お酒飲み放題」で、なんと! 2,500円 だった
pagetop