週刊大阪日日新聞

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2021/7/24

一日千秋・天神祭 対談

寺井種治・大阪天満宮宮司 VS 野田武臣・大宝建設社長

 日本三大祭りの一つ「天神祭」は7月24日に宵宮祭、25日に本宮祭を迎える。新型コロナウイルス感染拡大のリスクを避けるため、行列を成す陸渡御(とぎょ)、船渡御と奉納花火を2年連続で中止し、斎行の内容を神事に限る。「来年こそは元通りの祭りを」−。一日千秋の思いを抱く大阪天満宮(大阪市北区)の寺井種治宮司と大宝建設(門真市)の野田武臣社長が語り合った。(聞き手は深田巧、写真は佐々木誠)

「疫病退散を神事で祈念」
「来年こそは花火打ち上げを」

―昨年に続き、天神祭は規模縮小となりました。

寺井 私が第58代宮司に就任したのは2018年4月。今年夏で4回目の天神祭になりますが、神賑(しんしん)行事の渡御を斎行できたのは最初の2回だけになります。コロナのため、仕方ない。今夏は、陸渡御を経路短縮によって実施できないか、船渡御も船1隻だけでも出せないかと検討しましたが、感染拡大の深刻さが増し、渡御中止に至りました。天神様、氏子の皆さん、天神祭を楽しみにしている多くの人たちに対して申し訳ない気持ちです。

野田 コロナ禍で、市場の景況感は厳しい。普段の3倍努力しなければ立ち行かない状態が続いています。来年になれば、市場は活況を呈しますように、とお祈りしなければいけません。実は、私は、商売繁盛の御利益がある伏見稲荷大社(京都市)の鳥居設置に1000万円を寄付しています。毎年1月3日は、大宝建設の社員と共に初詣します。稲荷山の参道を歩き続け、体力だけでなく、心も作り上げています。今年の初詣は、コロナ対策を実行するためどうすべきか、沈思黙考しました。

―いま、お祈りすべきはコロナの収束ですね。

寺井 天神祭はもともと、菅原道真公(845〜903年)の御霊(みたま)が、大阪天満宮に祀(まつ)られた翌々年の951年に始まりました。天神祭には夏枯れを払拭(ふっしょく)すると共に「疫病の退散」「人々の安寧」を願うという意味合いもあります。コロナ収束を願って、昨夏に続き、今夏の天神祭でも、神事に臨みます。実際、疫病退散を祈願する参拝者は多いです。

―例年、大宝建設は水都祭・天神祭奉納花火(実行委員会、大阪日日新聞主催)に協賛していただいています。

野田 来年こそは奉納花火を実施し、打ち上げてほしいですね。日本三大祭りの一つである天神祭の奉納花火協賛企業として、会社名が花火会場で映し出される。社員の士気は高まります。天神祭は毎年130万人の人出があり、宣伝効果も高い。大宝建設は一戸建て住宅の建築販売をしており、商談時の話題にもなります。

―渡御、花火の中止原因はコロナですが、歴史をひもとくと、オイルショックの影響を受けたこともありました。

寺井 1974年のオイルショックの際は、資金不足によって渡御行事がやむなく中止になりました。当時の寺井種茂宮司は「慚愧(ざんき)に堪えない」と語っていた。その時、大阪商工会議所会頭だった佐伯勇氏が、大阪天満宮境内の句碑「船渡御へ 見せて浪速の 土性骨(どしょっぽね)」=作・北山河=を見て、この句を手拭いに染め抜き、経済界に配って協賛金を募り、渡御復活を支えてくれました。

―まさに、大阪を象徴する話ですね。そう言えば、野田社長はプロ野球阪神タイガースの熱烈なファンだそうですが。

野田 2018年1月に亡くなった星野仙一元監督の個人後援会「虎仙会」顧問を務めていました。大宝建設の全社員、下請け業者、取引先の方々が集結する恒例の忘年会にも、ゲストとして阪神タイガースの選手を招いています。現監督の矢野燿大氏は3年目を迎え、正念場。タイガースは夏の暑さに弱いため心配ですが、頑張ってほしいです。

寺井 私もタイガースを応援しています。私は明治神宮の禰宜(ねぎ)を務めていたことがありますが、その時はさすがにタイガースファンを名乗れませんでした(笑)。

―野田社長の出身地は長崎県壱岐市ですね。

野田 5人兄弟の末っ子で、父が戦死したため、地元の中学卒業と同時に大阪で就職しました。会社を興し、事業を拡大する中で、「自分だけもうけようとしたらだめだ」と思うようになりました。
 先ほど、伏見稲荷大社への寄付の話をしましたが、古里にある霜田寺と太平寺の二つの寺にもそれぞれ2000万円寄付しました。霜田寺へは本堂改築のため寄付したところ、04年に感謝状を受け取りました。太平寺へは山門新築のためであり、こちらも06年に感謝状を頂きました。いずれの寄付も「先祖愛」を込めています。また、地元の中学校の修学旅行生を大宝建設の事務所に迎え入れ、私が大阪に出て来て歩んだ道のりを話すことがあります。

―天神祭への思い出はいかがですか。

野田 若い頃は祭りどころではありませんでした。「母親に孝行したい」と必死に働き続けました。収入が少なく、2、3日水だけ飲んで働いたことが何度もあります。今こうして、寺井宮司と対談している。これから、天神祭についてもっと学んでみたいと思います。

―25年大阪・関西万博に向けて、万博会場の夢洲(ゆめしま)がある大阪湾へ、船渡御を進める案も、寺井宮司はお持ちです。

寺井 昔、船渡御は大川を下っていましたが、地盤沈下によって橋桁が低下し、航行が困難になったため川をさかのぼる現在の形になりました。橋桁の問題などがクリアし、大阪湾に向かうことができれば、船渡御や奉納花火の鑑賞スペースは確保できます。「不易流行」の姿勢で臨みたいですね。

―6年後の27年は道真公1125年大祭を迎えます。

寺井 天神祭の神輿(みこし)、御迎人形などの文化財を常設展示する収蔵庫兼宝物庫を敷地内に建設したい。私が宮司の間にやり遂げたいと思っています。

―大阪の夏の風物詩、天神祭をこれからも大いに盛り上げていきましょう。本日はありがとうございました。

てらい・たねはる 1963年生まれ。追手門学院大・國學院大卒。明治神宮禰宜(ねぎ)、大阪天満宮権宮司を経て2018年4月に大阪天満宮第58代宮司就任。学校法人浪速学院理事。

のだ・たけおみ 1944年、長崎県壱岐市生まれ。中学卒業と同時に大阪の旋盤工場に就職。89年に大宝建設創業。阪神タイガース元監督の故星野仙一氏の個人後援会「虎仙会」顧問。

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