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2021/1/30

そうやったんや! 畑山博史のわかるニュース

言うこと聞かねば行政罰 「コロナ特措法」改正

失敗のツケ、国民に コロナ慣れに政府も焦り


▲特措法改正案の罰則に戸惑う外食店=大阪・道頓堀

 開会中の通常国会で、新型コロナ対策として感染者や店 舗、病院などに罰則やペナルティー≠科すことを目的にした新型インフル等特措法、感染症法、検疫法の一括改正案が審議されている。ちょうど旅客機内でのマスク拒否男や、入試中の鼻出し受験男が相次いで逮捕されたばかり。自粛警察≠ マスク警察≠ェ再び勢い付きそうで、少しばかり気が重くなるが…。

 「束ね法案」で2月上旬にも一括して可決成立するこの改正案。失政の責任を国民に付け替える策として批判も上がっている。

 時短営業に協力しない飲食などの業者に対し、「特措法」により緊急事態宣言前なら過料30万円、宣言後なら50万円。ただし店舗実態の定義や引き替えの補償内容もあいまいなまま。時短を無視して営業を続ける店は、経営的に苦しいところが多いから感染防止策が不十分なケースが多い。店内が「密」だったり、接客係や調理人がマスク、手洗いなどの衛生管理に問題があるケースも。客側も自己責任が求められる。

 一方、コロナに感染して入院に応じない患者には、「感染症法」により1年以下の懲役または100万円以下の罰金。感染ルートなどを保健所が調査する際に、拒否やうそを付いたら6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金に。改めて法整備しなくても、現在でも感染を隠して訪店しウイルスを移したりすると偽計業務妨害、傷害などに問われる。

 先日のマスク拒否男は航空法(運行妨害)や威力業務妨害、キャビンアテンダントに対する傷害の罪で。鼻マスク男は受験不正で失格後、トイレに立てこもったことで不退去の容疑でそれぞれ逮捕された。他にも暴行や威力業務妨害など現行法で十分対応できるのだから「刑事罰を避けようと、発熱しても申告せず検査逃れする者が出ては逆効果になる」との声も。

 各種世論調査でも「罰則は 必要ない」が半数近くで、強毒性ではないコロナにそこまで必要?≠ニの議論が起こっている。感染症を隠して本人が逃げるケースは生物細菌兵器自爆テロを念頭に置いた恐ろしい想定であり、コロナへの適用はハンセン病弁護団から人権侵害≠ニの厳しい指摘も上がっている。

 病院に対しては、知事からの病床確保要請に応じない機関に勧告を出し、従わなければ施設名を公表できるように「感染症法」を改める。コロナ患者を受け入れる民間病院が少ない(公立71%、公的83%、民間21%受け入れ)ことが原因。日本の病床数は、人口比では米国の4倍。これもズバリ「コロナ患者を受け入れても経営的に心配がない」という資金と医療人材のバックアップ体制を国が敷かないと物理的に無理がある。

 国民がコロナ慣れし、緊急事態宣言を出しても一向に人出が減らない。そこで国は業を煮やして罰則導入へ踏み切ったのだろうが、セットで補償を提示しないと効果は上がらない。危機真っ盛りのこの時期に、罰則だけを決めるとは極端。コロナはワクチンと治療薬さえそろえば制圧できるのだから、関係法改正はせめて時限立法に留めてほしい。

場当たり的戦術

 菅内閣の支持率が急落している。菅首相はテレビ朝日の単独インタビューに答え、緊急事態宣言明け(2月7日以降)の感染予測について「仮定の話には答えない」と発言し、危機管理のシミュレーションすら持っていないことがバレた。


▲大阪・道頓堀のシンボル的な「くいだおれ太郎」も手持ち無沙汰で淋しそう

 首相がこだわったGoToキャンペーンや海外ビジネス往来は、自民党の二階幹事長からの肝いり政策。その結果が感染者の国内ばらまきと、変異株の水際阻止失敗につながったのでは責任重大。あげく、そのツケを国民に回し、罰則を強いるとは…。

 二階幹事長はNHKの単独インタビューで対策の遅れを問われ「それなら野党ならできるのか? ケチを付けなさんな」と逆ギレする始末。

 歴代自民党政権が少子高齢化を理由に介護・医療を切り捨て、病床数や医療点数を減らしてきたツケが今出ているのに、この国難に臨んでも自分の支持者の方しか見ず戦略無き、場当たり的戦術のみ≠ナはあまりにも無能だ。吉村府知事はリーダーのあるべき資質として「判断、決断、実行」を上げている。政府も速やかなワクチン投与で名誉を挽回してもらいたい。

マスク素材で効果大差

 我々自身でできるコロナ防衛策を考えてみよう。

 マスクは受験男のような鼻出しだと、本人の飛沫吸い込みリスクが増すだけでなくクシャミで鼻から飛沫が周囲に飛び散る。あごマスクはただのファッションで意味ない。

 感染防止の観点からマスク比較する。医療用N95が吸い込みリスク95%カット、不繊布が70%、布では半分弱、ウレタンだと30%と大差が付く。麻生財相が大好きな透明なマウスシールドはほぼ効果なし。マスクは息苦しいぐらいの物が性能的には優れている。ただし肌荒れやスポーツ時の息苦しさがあり、周辺状況で使い分けるのがよい。

食事や家庭のリスクは?

 独食、孤食、黙食が増えている。テイクアウトや出前も増えているが、食べる場所確保も必要なので、店に行った場合はしゃべらず混雑時間を避ける。ただし何でも早食いは消化不良など別のリスクが上がる。やたらに怖がるより、感染するかどうかはウイルスの体内に入る量と防衛する基礎体力で決まるから免疫力アップに努めよう。

 感染拡大の約半数は家庭内感染。外部から「誰かが拾ってくる」のをどう防ぐかだ。いったん誰かが感染してしまうと、家庭内はガードが甘いのでどうしても広がる。陽性確認後の家庭内隔離は、実際には専門知識がないと難しい。単身者以外はお勧めできない。

 現代社会では、移動距離や手段も多種多様で、グローバルな経済活動が続く限り感染リスクを完全にゼロにすることは難しい。100年前のスペイン風邪は収束まで3年以上掛かった。ワクチン接種開始はもう間近。しばらくは一人ひとりのきめ細かい予防策を続けよう。

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