週刊大阪日日新聞

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2021/1/16

コロナ禍に立ち向かう! プレミアムウーマン[女性起業家特集]

毎日を決めるのは自分自身…。
働きながら輝きを放つ女性起業家を紹介します。

障がいのある患者さまに薬を届け、安心して服用してもらいたい

カンエ 代表・薬剤師 松本朋子さん

「薬剤師には自分スタイルの働き方で」と話す松本さん

 チェーンの薬局が増えて、街の小さな薬局が少なくなっている。そんな状況の中、「障がいがある患者さんにも安心して薬を服用してもらいたい」と2019年9月、カンエ薬局を開局した。

 その原点は「誰にでも分け隔てなく優しく振る舞う母」から教えられた患者に寄り添うおせっかい薬局≠フ精神だ。

 患者本人が薬局に来ることが困難な場合、薬剤師が自宅に訪問して薬の指導や管理を行う「訪問薬剤管理指導」が利用できるが、「この制度を知らない障がい者の家庭も多い」

 松本朋子さんはこれまで障がいがある患者が、トラブルに巻き込まれたり、事件を起こした背景には「薬を正しく飲めていれば症状が安定して問題行動に繋がらなかったのではないか」と思う事があった。

 コロナ禍の今だからこそ、逆手にとって「薬局のオンライン診療のメリットを生かし、訪問薬剤管理指導の普及でダイバーシティ(多様性)を実現したい」と一歩先を見据える。

 カンエ薬局開局後も大阪大学大学院薬学研究科博士課程で研究し2020年3月、博士(薬学)号を取得した。今後は、「カンエ薬局のモデルを全国に広げたい」とフランチャイズ化に意欲的で、キーポイントとなるのが潜在薬剤師の発掘と活用だ。

 同薬局の事業モデルは、結婚や出産などのライフイベントでフルタイムでの勤務が難しいが、一方でしっかり働きたいと思っている女性薬剤師には自分スタイルの働き方が可能なモデル。

 「活躍できるのに環境がないことで断念している薬剤師を生かしたい。全国の障がいのある患者さんに安心が届けられ、そうすることで女性の働き方・雇用の在り方を広げたい」。

カンエ薬局
大阪市淀川区西中島4-2-3-302
電話06(6195)1456
https://www.kannerelations.com
kanne.relations@gmail.com

子どもの頃から料理することを当たり前の世の中に

ゆめつぼ 代表・管理栄養士 大坪さやか さん

「FC化でトータル面での食育の大切さを啓蒙したい」と話す大坪さん

 「子どもは料理をつくることが大好き。柔軟性があるので上達は早いですよ」。笑みを浮かべこう話す大坪さやかさんは「子どもが夕食を作りたくなる、心が強く育つ」をモットーに「こども料理教室」のFC(フランチャイズ)化をコロナ禍の今、オンラインで全国展開中だ。

 「料理を作るのが楽しいだけでなく、おいしくが大切。でも食材は冷蔵庫にあるものを有効に使っています」。そのため、子どもたちも大人用のよく切れる包丁を使っている。「料理は手の感触が大切。刃を触るとダメとしっかり教えると守ってくれていますよ」

 元々、大坪さんは少年院で管理栄養士として働いていた。そのとき、感じたのは「子どもたちの食生活の乱れや、自己肯定感が低いことでした」。 その解決方法≠求めて働きながら大学で心理学や教育学を勉強し、「栄養教諭免許を取得する中で解決するのは料理づくりと気付きました。子どもの頃から料理をすることを当たり前の世の中にしたい」と5年間務めた少年院を辞職。「食育」で起業しようと決意し、2017年5月、茨木市内で開業した。

 「子どもは大人が考えもつかないような味の組み合わせで料理をつくるんです。それが結構、おいしくて」

 心身ともに必要な栄養素を摂ることで子どもの免疫力が高まる。魚などの食材から命をいただく感謝を知ってもらう。そして「なによりも食卓を囲むことが大切」とトータル面での食育の大切さを啓蒙している。「コロナ禍の今こそ、弱みが強み」と「教室」を運営できる人材を育成しようと頑張っている。

ゆめつぼ
茨木市東中条町8-2
電話070(4032)2115
yumetsubo@gmail.com

愛の波紋≠起こし、人の想いを届けるお手伝い

ハモン 代表 新美早紀さん

「自分の人生を愛おしいと感じる体験を」と話す新美さん

 「世の中に愛の波紋を起こしたいですね」。「ハモン(HAMORN)」はそんな想(おも)いが原点になっている。

 コロナ禍の今、家族と過ごす時間が増えたり、逆に移動自粛の影響で会いたい人に会えないケースが激増している。

 こんな状況下、「考える時間が増え、改めて大切な人への感謝の気持ちを伝えたい」という想いが芽生えた人も多い。

 元々、学生時代から口ベタで「思ったことの10のうち2つしか伝えられなかった。悶々と日々を送っていたときに、出合ったのが映像」という表現方法だった。

 以来、「自分と同じような悩みを抱える人の想いを届けるお手伝いをしたい」と2018年9月、新美さんが働いていた前職の代表、松村佳依さんと共同で「ハモン」を立ち上げた。

 現在では映像だけでなく、「さまざまな形で多くの想いを届けるお手伝をしたい」と「大切な人へ想いを届ける空間のギフト」おくりもの写真展や世界で一冊の想いを届ける本≠ィくりものブックの出版など「自分の人生は愛おしいと感じる体験をつくっています」。実際、子どもへおくる本きみいろブック≠ヘその子どもにとって生きる教科書となっている。

 子どもから親におくる写真展や、夫から妻への日々の感謝を込めた写真展のシーンは感動的だ。依頼者からも「素直に自分では表現しずらいので」と好評だ。

 「これからは人に対する思いやりだけでなく地球への愛にも目を向けて事業化していきたいですね」と将来を見据えている。

ハモン(HAMORN)
https://photo.hamorn.com
okurimono@hamorn.com

新しいスタイルの「農」を通じて、人と地球を健康に

日本農業 代表取締役 大西千晶さん

「新しい価値の創造をしたい」と話す大西さん

 「農業から新しい経済のあり方を創造したい」。こんな熱い思いから6次産業で就農者を増やす農業ベンチャー「日本農業」を立ち上げた。農作物を生産・加工する「入口」から販売の「出口」までを一環とした農業生産スタイルだ。

 学生時代から環境問題・貧困問題に関心があった。神戸大学に入学すると仲間とボランティア活動を始めた。その仲間と一緒に農業体験したのがきっかけだった。「自然豊かな里山でしたが、過疎。食の根幹の現場に触れて日本の農業に憂いを感じた」

 大西さんは自社農場(京都府・大阪府)で農薬や化学肥料を一切使わずに栽培したこだわりの野菜を使って商品開発に成功。「たんと(たっぷり)食べていただきたい」との思いから「たんとスープ」と命名した。

 現在、農家直営のスープ専門店「たんとスープ」の屋号で無印良品京都山科店、大丸梅田店の2店舗を出店している。野菜の素材を100%生かした野菜を食べるポタージュ≠ヘ「濃厚でおいしい」と人気を呼び、多くの商業施設から出店要請が寄せられている。

 「経済至上主義原理によって歪みがでた部分を変え、新しい価値の創造をしたい」との大西さんの理念と行動は、SDGs(持続可能な開発目標)という時代の潮流にも乗って企業や銀行などから「支援参画したい」とするアプローチが増えているという。

 本来、日本人は古来から自然との共生で暮らしてきた。SDGsに加え、コロナ禍で企業も国民も今の経済至上主義ではやっていけないと気付いた。

 「食は生きて行く上での根幹。『農』を通じて、人と地球を健康にしたい。それを未来の子どもたちに受け継ぎたい」

日本農業
箕面市石丸2丁目18-19 リバティハウス箕面115
電話072(727)1600
https://tantosoup.shop-pro.jp/

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