週刊大阪日日新聞

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2020/10/24

そうやったんや! 畑山博史のわかるニュース

旅行 食事 イベント 1兆7千億円のGoToを徹底解説


▲各GoToキャンペーンの公式ホームページ

 コロナ禍での経済立て直しへの救済策「GoToキャンペーン」。旅行業者への「GoToトラベル」、飲食店向け「GoToイート」、スポーツや芸術の「GoToイベント」、そして地域商店街に対する「GoTo商店街」の計4つで、計1兆7千億円が投じられる。国の一般会計年額100兆円、府が同じく2兆6千億円だからその規模はかなりでかい。お得に使える裏ワザも含め考えてみよう。

■GoToトラベル

@実施期間/〜2021年3月15日予定
 ・割引価格での商品販売前に予約した対象となる旅行は還付申請手続きが必要
 ・割引価格での商品販売は7/27より順次、地域共通クーポンは10月1日開始。
 ・割引済商品は2021年1月末までの旅行が対象
A対象商品/宿泊商品、交通付き宿泊商品、日帰り旅行
B補助金額/旅行代金の最大50%
 ・旅行代金最大35%割引、第2弾は地域共通クーポン15%相当付与
 ・連泊や利用回数に制限はなし
C支援額上限/1名1泊あたり2万円(日帰りは1名あたり1万円)
 ・旅行代金の35%割引のみ
  (上限1名1泊あたり14,000円/日帰り1人7,000円)
D対象:国内旅行者が対象(訪日外国人旅行者は対象外)

■GoToイート

オンライン飲食予約サイト経由で、期間中にキャンペーン対象店舗を予約・来店した消費者に対し、次回以降の予約・来店時に飲食店で使用できるポイントを付与
◎昼食時間帯(6:00〜14:59)は500円分、夕食時間帯(15:00〜翌5:59)は1,000円分のポイントを付与
◎ポイント付与の上限は、1回の予約当たり10人分(最大10,000円分のポイント)

■GoToイベント

チケットの割引・クーポンの付与により、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって甚大な影響を受けている文化芸術やスポーツに関するイベントの需要喚起が目的
●A チケット代金2割引 または ●B 会場等で使えるクーポン
◎全国のコンサート・展覧会・観劇・スポーツ観戦などのイベントが対象
2020年10月中旬/チケット販売事業者等公募開始
2020年10月下旬/主催者公募開始


トラベル 正月まで大丈夫

 国を挙げて誘致してきた外国人旅行客も、コロナ禍でばったりと客足が途絶え、観光業は青息吐息。「ならば国内旅行で穴埋めを」とキャンペーン総額の8割近い1兆3500億円がトラベルに集中投下された。一時期、ネットの予約サイトが次々に割引額を縮小したため大騒ぎになったが、赤羽一嘉国土交通相が「予算を追加配分する」と言ったことですぐさま元の割引率に戻った。

 9月15日までに支援された額を見ると735億円(1689万人)で、トラベルに割り当てられた予算の5%ほどしか使われていないからまだまだ余裕。騒ぎの原因は、大手のネット予約サイトへの割り当て額が、中小の旅行代理店に割り当てられた額より早く満杯になりかけただけ。割当額を再配分するそうだから、ユーザーの心配は当分無用だ。

 トラベルは1泊最高で2万円を上限に旅行代金の半額分の補助を受けられる制度。代金の35%は割引で、残り15%は現地でお土産などに使えるクーポン券として配る。上限額を目一杯使うとなると、宿泊料金が大体1泊2食付き4万円相当になるから結構な高級施設だ。

 ネット予約からの旅行が人気なのは、単に便利だからではなく、それぞれのサイトが付与している独自ポイントもダブルで受けられるから。さらに自治体独自の上乗せ制度も見逃せない。近畿圏では日本遺産を持つ伊丹市や滋賀県の「今こそ滋賀」キャンペーンなどでさらに割安で豪遊できる。人気観光地では、京都がインバウンドゼロになり最盛期の5分の1ぐらいまで来訪者が減少したから、今が狙い目だ。

 ネットが苦手な人は、近畿日本ツーリストや日本旅行、HISなどの窓口(要予約)や電話でも丁寧に教えてくれる。

 GoToは新幹線などの運賃は対象外なので、交通費は「えきねっと」や「ジパング倶楽部」などで別に安く上げ、その分を宿泊料金で取り戻す手もある。出張はもちろん運転免許合宿など用途別の制限もない。

 気を付けたいのは地域共通クーポンの使い方。紙版は見慣れないので店で偽物チェックに手間取り、電子版は店自体が対応していないケースもあるから要注意だ。

イート 早い者勝ち&s評の食事券 トリキ錬金術で問題も


▲ポイント還元額が固定された点を狙った裏ワザで混乱≠オた飲食店=大阪市北区内の居酒屋「鳥貴族」

 イートは総額1500億円と、トラベルに比べ桁違いに少ない。内容は1人当たりランチ500円、ディナー1千円分のポイント還元と、25%上乗せのプレミアム付き食事券が購入できる2本立てだ。

 先日のニュースで問題になった「トリキ(鳥貴族)の錬金術」は、ポイント還元額が固定された点を狙った裏ワザ。夕食時間帯に税込み327円のメニューを1品だけ注文して会計を済ませれば1000円分のポイントが還元されるから、その差額分673円が儲かる仕組み。利用制限がないから何度も来店してお金を増やす錬金術だ。

 これを受けて農水省は「ポイント上限額以下の飲食に還元しない」と仕組みを改めたが、来店人数の水増しや店側と組んでのキックバックなど完全には阻止できない。ポイント付与は上限10人1万円分まで。

 府と大阪市は、独自の「ミナミ飲食店支援」を11月15日まで延長。「4人以下、5千円以上、午後3時以降」の条件を満たせば最大4千円分のポイントが還元される。ただしこれもネット予約のみだ。

 一方のプレミアム食事券は最大2万円まで購入でき、2万5千円分を使える。大阪ではファミリーマートと組んでネット経由で今月7、15日に売り出したが即完売し、次回は27日の予定だ。 ただ、食事券の予算額は767億円で、計算上では1万円分が国民4人に1人しか買えない。そもそもネットを使えない消費者はイートの制度自体に入れないし、小規模飲食店では予約サイトに加盟していないところも多いから素通りされるだけ。はやりのデリバリーにも対応していない。

イベント 1回上限2千円引き

 コロナで人が集まらなくなった映画館や劇場、ライブハウス、テーマパーク、スポーツ競技場などへの支援は総額1200億円とさらに少ない。

 ネットのチケット販売サイトで購入し対象店で受け取ると、2割相当の割引を受けられる仕組み。 上限は2千円で、1万円以上の入場料なら満額もらえる。うれしいのは窓口でも販売数管理がきちんとできている所では同様の返金、またはポイント還元が受けられる。開始時期は10月中旬にずれ込んだため、実施対象の詳細はこれからだ。


まとめ 経済効果は倍止まり

 最後の商店街は消費者には直接還元されないため、紙面の都合で書き控えるが、第一生命経済研究所の試算では、商店街を除く3GoToの経済効果は2兆1千億〜2兆8千億円で投資額の倍にも届かないから、効果は限定的。これまでの動きを見ると、最大投資のトラベルでホテル・旅館では超高級店、旅行業者はネットサイトと勝ち組がはっきりし、中小業者には十分届いていない。消費者の宿泊施設選びも、普段から安いところは還元額が少ないから、高級な施設に人気が集中。結局は強くて大きい業者ほどもうかる仕組みになっている。

 コロナ感染被害と経済への悪影響をお隣韓国と比較すると、日本は人口1億2600万人で感染者9万1千人。韓国は半分以下の人口5200万人で感染者は3分の1以下2万5千人とさらに少ない。その結果、コロナ第1波最盛期の今年4〜6月GDP(国民総生産)は、同年前期比で日本がマイナス8%、韓国はマイナス3%だった。つまり、経済振興に大金を投じるより「感染防止をしっかりやることの方が経済にはプラス」と数字が示していることになる。

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